量的緩和解除。金利は上昇トレンドへ(2006/04)
日銀(日本銀行)は3月9日、「量的緩和」の解除を決めました。デフレ克服のため2001年3月から続けられてきた異例の措置が終わりました。当面は「ゼロ金利」政策がとられるものの、日銀ではその解除に向けても動き出しており、金利は今後上昇トレンドに入っていきます。
「量的緩和」とは、日銀が市中に出回る資金量を増やし金融機関の手元資金を十分に満たす政策で、それによって金融機関の資金繰りを容易にします。また、短期金利をゼロ%に抑えることを「ゼロ金利」政策と呼びます。
異例の措置ではありますが、これによって住宅ローンや企業融資は超低金利が維持されてきました。3月9日にこの量的緩和は解除されましたが、ゼロ金利は当面継続されるため、金利が今すぐ急上昇することはありません。
日銀では「消費者物価指数」の上昇率が安定すれば(1%前後)ゼロ金利を解除するとしている一方で9月小泉総理の退陣など政局もからんで、いつごろゼロ金利が解除されるかは依然不透明ではあります。
いずれにせよ、ゼロ金利が解除されれば、その後は金利は本格的な上昇トレンドに入り、当然住宅ローンの金利も上昇していきます。
■ローン金利上昇による返済額シュミレーション
【変動金利型の場合】
2000万円20年〔変動金利〕のケース
【当初5年間の毎月返済額】
金利/2.375% 毎月返済額/10万4766円
【6年目以降の返済額】
金利2.375% |
毎月10万4766円 |
総額2514万3840円 |
金利3.00% |
毎月10万9468円 |
総額2599万0200円 |
金利4.00% |
毎月11万7252円 |
総額2739万1320円 |
金利5.00% |
毎月12万5353円 |
総額2884万9500円 |