今(2006/03)の不動産市場は、どうなってるの?
デフレが進む現在、土地の価格が下降傾向にあるので、なんとなく土地を安く買うことができそうな気がします。しかし、それとは裏腹に家を建てるための土地を探し出すのは、なかなか大変な状況にあるようです。
理由は、宅地を開発して分譲している会社も、デフレによって土地の仕入れから分譲するまでのコストや利益を売値で吸収できないため、土地の分譲自体が少ないことが挙げられます。また、良い土地があっても、年間数千棟も供給する建売会社による土地仕入れ競争によって、ますます個人の購入機会が少なくなってしまっているからです。
しかし、かと言ってあまりのんびりもしていられません。今後金利が上昇するという見方が強く、既に一部の土地では値上がり傾向にあるからです。
市場のトレンドは?
国土交通省の国土交通省白書や土地白書などの資料をみると、以下のような全国的なトレンドを知ることができます。
@人口は既にピークを迎え(世帯数は平成27年)に減少する見込みとなっています。したがって、今後 長期的にみると、住宅地を初めとする土地の新規の需要は徐々に減少することが予測されます。
A平成8年頃から都心回帰の現象がみられ、現在も継続しています。
B東京都区部及びその周辺地域の地価は下げ止まりの傾向が強まっていて、この傾向は、名古屋市 、札幌市、福岡市にも一部現れてきているようです。一方、地方圏では下落傾向が継続しています。
C土地市場は利便性や収益性といった利用価値によって価格が決まるといった、収益還元方に基づく 考え方に変わってきました。